ワンコイン治療のまとめ

前田鍼灸療院

03-3754-3368

〒146-0082 東京都大田区池上1-31-1

[ 受付時間 ] 10:00〜19:00 [ 定休日 ] 水曜日(日・祝日は要予約)

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ワンコイン治療のまとめ

診療日記

2017/08/05 ワンコイン治療のまとめ

5月31日に当院がオープンしてから、早くも2ヶ月が経ちました。

レギュラーのお客様はまだ多くはありませんが、それでも、前田鍼灸療院で治療を受けたお客様の総数は、延べ100人を超えました!

ご利用くださった皆様に、厚く御礼申し上げます。

この先も、末長い付き合いを、よろしくお願い申し上げます。

 

私どもは、どのようにお役に立てるのか。

私どもは、患者さんのためにどんな試みをしてゆくべきなのか。

この2ヶ月間、たくさん考えさせられ、皆さんの声からたくさんヒントを戴きました。

 

前田鍼灸療院では、養源寺とタイアップし、寺で行事があるごとに「クイック治療」の看板を出し、ワンコインで気軽に鍼灸治療を利用していただくための試みを行ってきました。

ワンコイン治療が他の治療と異なるのは、時間が15分程度と短いこと。

着替えなしに、体の一部を露出して戴き、治療を行うこと。

鍼の本数も、大抵は数本内に収めて行う簡易治療なのですが、

 

ワンコイン治療の場だからこそ、お客様の要望が端的に分かりやすく感じることも、多くありました。

面接を行う、着替えしていただく、うつ伏せになっていただき触診するなど、本式治療は実際に鍼を打つまでかなり時間がかかり、双方緊張したり、かしこまるところが出て来ます。

患者は患者として、施術者は施術者としての態度を演じ始めてしまうのです。

対して、ワンコイン治療は普段着のまま、いつもの調子で治療台に横たわり、おしゃべりしながらの治療だったりするので、治療者と患者を隔てる垣根がグッと低くなるのだと思います。

ワンコインの現場での会話は、偶然どこかで知り合った人同士の会話に近いものになります。
通常の価格体制では、鍼灸院を訪れることがない方々とお目に掛かれるのも、ワンコイン治療の面白いところです。

 

ワンコイン治療で聞かれた声は、次のようなものでした。

「いつも肩の同じところが凝るので、そこだけ楽にして欲しいのよね。あまり電気とかかけて時間を取って欲しくないの。」

「たくさん人がいる整骨院だと、誰に揉んでもらえるかわからない。上手な人に当たるかどうかはクジ引きみたいなもの。当たりハズレがあるのは覚悟。」

「数千円で受けられる治療よりも、同じ金額で何回もクイックに来られる方が助かる。」

「強く揉まれて治療後あまりに痛いので、施術者にそう訴えたら、“内臓が悪いのでは”と言われた。医者に行ったら、肋骨にヒビが入っていた。」(医療過誤の訴えは行わなかった)

「私は、腰が全然悪くないので、肩を中心に揉んで欲しい」(←実際には、腰がガチガチに硬い)

挙げるとキリがありませんので、この辺にしておきます。

 

これらの意見から見えてくるものは、これらのケースでは、治療者は患者から悩みや希望を聞き出せておらず、患者側もそれをフィードバックすることがないまま、お互いの関係は決裂してしまっている。

患者は患者の常識や考えで症状を理解しており、せっかく治療を受けても、自己の健康に対する知識は取り入れておらず、依然同じ世界観の中に留まっている。

結果的に、患者は自身の健康の悩みを解決しようと積極的になずに、大きなダメージがない限りは、様子見で過ごしているという実情です。

一つの証拠として、ワンコイン治療で訪れたお客様が、正規の治療を受けに再来院したケースは、僅か一件だけです。

 

ありふれた肩こりや腰痛に対する対処一つ取っても、結局は体の持ち主である本人の健康に対する意識が症状や病気のあり方を決定しているので、まずはその部分に上手に近づいて、治したい気持ち、心地よい体でいたい気持ちを自然に、自発的に高めてもらわないと、鍼を打ち、灸を据える技術だけを持って、院内に居座っているだけでは双方に何の変化も起こらない。
両者の間には見えない仕切りが存在して、治療者は治療者の、患者は患者のいけすの中で、交わることなく生活している。

そんなイメージを抱きます。
これは私の世界観の投影なのかな・・・

 

同時に、患者さんが必要なその時に、お役に立てる場所にいること。

患者さんの症状をみた時に、私達は治療者として何ができて、どうしてあげたいと感じているのかを伝える努力を継続的に続ける必要があることも、このことから痛感させられます。

 

水に入れた物質が溶け出してゆくとき、物質だけが水に流れ出す現象を起こしているのではなく、物質は水を自分の中に取り込んでいっている現象が同時に起きているんです。

受け入れるから、その分溶け出す。

そんな気持ちで、患者さんと融合できる治療の場を提供してゆきたい。

そんなことを考えている、開業2ヶ月後の私であります。

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