03-3754-3368
〒146-0082 東京都大田区池上1-31-1
[ 営業時間 ] 9:00〜19:00(予約制・金曜日定休)
加齢による骨格変性と鍼灸治療(変形性膝関節症・圧迫骨折・腰痛)
タイキくんが、叔母の治療をしてくれてます。
タイキくんは、鍼灸師の息子さんだけあって、鍼を打つ姿勢や動作が美しいのです。
羨ましい・・・
叔母は、もう20年も前に、潰瘍性大腸炎で大腸を全摘出しています。
でも、現在の叔母の健康に影響を残しているのは大腸が無いことよりも、摘出前の長期の多量なステロイド投与によって起きてしまった胸椎の圧迫骨折。
当時はまだ、ステロイドの投与量は病院でも実験的段階だったのでしょう。
治療中は、ムーンフェイスは当たり前。顔面は赤く毛細血管が浮き出ていました。 そこまでやっても潰瘍は一向によくならず、ついには骨まで脆くなり、圧迫骨折を起こしてしまったのです。 なんか解せないですよね! これは医療ミスではないのです。 医療には付いて回る、より重大な病気を治するための、リスク(犠牲)の一つに過ぎないんです。 でも私達が背中を揉んで、患者さんの肋骨を折ったら訴えられますよね! 「こんなんだったら、最初から大腸摘出してもらいたかった!」 叔母も、治療を振り返ってそう感じるそうです。
潰瘍性大腸炎は、潰瘍が自己崩壊しては腸を傷つける、自己免疫機能を抑制するお薬ができたことで、難治ながらも、現在はコントロールできる病気になってきているのです。 安倍総理が昔、健康上の理由で退陣を余儀なくされたの覚えているでしょうかね。
彼の病気も叔母と同じ潰瘍性大腸炎で、総理もこの薬のおかげで現在の状況に返り咲くことができたのだと言われています。
病気の治療法って、医者の世界でも常識がどんどん変わっていっているんです。
現在のベストとされいる治療をそのまま適用されるしかない私達に、選択の余地はあってもその範囲はとても狭いと言わざるを得ません。 私達は、医療に頼らず生きてゆくことは出来ません。
しかし、医療が万能ではないことと、どんな医療にもリスクが伴うことは、一般人でも承知しておく必要があると思います。
さて、話を叔母のケースに戻しまして・・・
彼女のお悩みは、前かがみの台所仕事が多いせいで、圧迫骨折を起こした周囲の背筋はラクダみたいに盛り上がって、そのまま定着してしまうこと。
そうなると、見かけは腰が曲がった年寄りっぽくなってしまって、可愛そう・・・
お洋服も、似合うのが少なくなるのです。
叔母は女性用のスポーツジムにも足繁く通い、健気に健康維持の努力をしていますが、腰や膝が痛い姿勢不良のまま運動すれば筋肉はその姿勢を保持する位置に着いてしまうので、彼女には治療と運動を両立するよう勧めています。
正直言って、うちの院は、開業したばかりで、まだまだ暇なんです。
有り余る時間を活用して、叔母には週に一度は治療を受けてもらっています。
それによって、圧迫骨折の姿勢への影響をどれだけ食い止められるか。
腰痛や膝痛の原因となっている、加齢による骨格変性をどれくらい緩やかにできるか。
できるだけ健康に、自然に、老いてゆく。
その手助けが鍼灸で出来るよう、叔母にモニターしてもらって、治療を改善・カスタマイズして行っています。
ピシッと真っ直ぐにすることが目標ではなく、鈍痛や重だるさが軽減し、現時点での良い姿勢でいられる時間を増やすことが目的です。
叔母の治療には、いくつかポイントがあります。
まずは、背筋の強い凝りと腰痛の治療。
これが前かがみ姿勢とポッコリお腹の原因を作っています。
背中は主に鍼と手技による治療です。
大腸の摘出をしているせいで、その上の小腸では癒着が起こりやすくなっており、腸閉塞を度々起こしているのです。
お腹にお灸をして腸の動きを良くしています。 腸閉塞は、もう長いこと起きていません。
変形性膝関節症で膝がまっすぐ伸びなくなっています。
膝の裏側から、ゆっくり超音波治療器をかけています。
鍼を刺してから鍼の頭でお灸を燃やす「灸頭鍼」を、最近、タイキくんと三木さんがよく実験していて、膝の前面にはこれを行います。
これらが、膝痛によく効いていて、叔母は膝がまっすぐ伸びるようになったと喜んでいます。
基本的に叔母は、鍼があまり好きでないので、手技と超音波治療器も併用して、鍼は少なめにしています。
最初は鍼をほぼ使わない方法で治療していましたが、鍼を使った方が腰は楽になることを叔母は自分で気づいてくれたので、現在は鍼を使うことに協力的です。
治療は、施術者側の経過観察と症状のより正確な把握、患者さん自身の症状と療法への理解があって、施術者と患者さんの信頼関係が構築され、双方の歩み寄りがあって出来上がってゆくものだと思うのです。
22/06/01
20/08/07
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タイキくんが、叔母の治療をしてくれてます。
タイキくんは、鍼灸師の息子さんだけあって、鍼を打つ姿勢や動作が美しいのです。
羨ましい・・・
叔母は、もう20年も前に、潰瘍性大腸炎で大腸を全摘出しています。
でも、現在の叔母の健康に影響を残しているのは大腸が無いことよりも、摘出前の長期の多量なステロイド投与によって起きてしまった胸椎の圧迫骨折。
当時はまだ、ステロイドの投与量は病院でも実験的段階だったのでしょう。
治療中は、ムーンフェイスは当たり前。顔面は赤く毛細血管が浮き出ていました。
そこまでやっても潰瘍は一向によくならず、ついには骨まで脆くなり、圧迫骨折を起こしてしまったのです。
なんか解せないですよね!
これは医療ミスではないのです。
医療には付いて回る、より重大な病気を治するための、リスク(犠牲)の一つに過ぎないんです。
でも私達が背中を揉んで、患者さんの肋骨を折ったら訴えられますよね!
「こんなんだったら、最初から大腸摘出してもらいたかった!」
叔母も、治療を振り返ってそう感じるそうです。
潰瘍性大腸炎は、潰瘍が自己崩壊しては腸を傷つける、自己免疫機能を抑制するお薬ができたことで、難治ながらも、現在はコントロールできる病気になってきているのです。
安倍総理が昔、健康上の理由で退陣を余儀なくされたの覚えているでしょうかね。
彼の病気も叔母と同じ潰瘍性大腸炎で、総理もこの薬のおかげで現在の状況に返り咲くことができたのだと言われています。
病気の治療法って、医者の世界でも常識がどんどん変わっていっているんです。
現在のベストとされいる治療をそのまま適用されるしかない私達に、選択の余地はあってもその範囲はとても狭いと言わざるを得ません。
私達は、医療に頼らず生きてゆくことは出来ません。
しかし、医療が万能ではないことと、どんな医療にもリスクが伴うことは、一般人でも承知しておく必要があると思います。
さて、話を叔母のケースに戻しまして・・・
彼女のお悩みは、前かがみの台所仕事が多いせいで、圧迫骨折を起こした周囲の背筋はラクダみたいに盛り上がって、そのまま定着してしまうこと。
そうなると、見かけは腰が曲がった年寄りっぽくなってしまって、可愛そう・・・
お洋服も、似合うのが少なくなるのです。
叔母は女性用のスポーツジムにも足繁く通い、健気に健康維持の努力をしていますが、腰や膝が痛い姿勢不良のまま運動すれば筋肉はその姿勢を保持する位置に着いてしまうので、彼女には治療と運動を両立するよう勧めています。
正直言って、うちの院は、開業したばかりで、まだまだ暇なんです。
有り余る時間を活用して、叔母には週に一度は治療を受けてもらっています。
それによって、圧迫骨折の姿勢への影響をどれだけ食い止められるか。
腰痛や膝痛の原因となっている、加齢による骨格変性をどれくらい緩やかにできるか。
できるだけ健康に、自然に、老いてゆく。
その手助けが鍼灸で出来るよう、叔母にモニターしてもらって、治療を改善・カスタマイズして行っています。
ピシッと真っ直ぐにすることが目標ではなく、鈍痛や重だるさが軽減し、現時点での良い姿勢でいられる時間を増やすことが目的です。
叔母の治療には、いくつかポイントがあります。
まずは、背筋の強い凝りと腰痛の治療。
これが前かがみ姿勢とポッコリお腹の原因を作っています。
背中は主に鍼と手技による治療です。
大腸の摘出をしているせいで、その上の小腸では癒着が起こりやすくなっており、腸閉塞を度々起こしているのです。
お腹にお灸をして腸の動きを良くしています。
腸閉塞は、もう長いこと起きていません。
変形性膝関節症で膝がまっすぐ伸びなくなっています。
膝の裏側から、ゆっくり超音波治療器をかけています。
鍼を刺してから鍼の頭でお灸を燃やす「灸頭鍼」を、最近、タイキくんと三木さんがよく実験していて、膝の前面にはこれを行います。
これらが、膝痛によく効いていて、叔母は膝がまっすぐ伸びるようになったと喜んでいます。
基本的に叔母は、鍼があまり好きでないので、手技と超音波治療器も併用して、鍼は少なめにしています。
最初は鍼をほぼ使わない方法で治療していましたが、鍼を使った方が腰は楽になることを叔母は自分で気づいてくれたので、現在は鍼を使うことに協力的です。
治療は、施術者側の経過観察と症状のより正確な把握、患者さん自身の症状と療法への理解があって、施術者と患者さんの信頼関係が構築され、双方の歩み寄りがあって出来上がってゆくものだと思うのです。