血行が改善すると、どうして良いのか?

前田鍼灸療院

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血行が改善すると、どうして良いのか?

健康についての豆知識

2017/11/05 血行が改善すると、どうして良いのか?

初めて投稿する、健康についてのマメ知識。

初回は、「血行が改善すると、どうして良いのか?」というお題でまとめてみたいと思います。

 

治療中に、患者さんから「患部やツボにハリを打つと、どんな変化起きるのか?」という質問を受けます。

いくつか考えられる鍼灸の効果の中から、私は「血流が良くなります」とか「血行が改善します」という説明をよく行います。

親切な患者さんは、そこで「そうか、血行が改善するんだ。体に良さそう!」と善意に受け止めて下さいますが、実はこれだけでは、コリや痛みシビれ(麻痺)といった症状がある箇所に、血行改善がどうして有効なのか十分な説明にはなっていません。

反省を込めて、この場でご説明致します。

 

症状のある体の組織には、損傷や代謝不良が起きています。

損傷は、使い過ぎや外傷で傷付いた筋や腱の線維などを指します。

代謝不良とは、組織や細胞が生きてゆく為の栄養供給や、老廃物の除去が充分でない状況を指し、それらの部位には痛みや冷え浮腫が起きます。

 

傷付いた組織は、まず白血球によりその破片などが掃除され、追って細胞が増殖し組織の再生が進行しますが、これには酸素やアミノ酸などの栄養が必要です。

これらの成分は、すべて血液に運ばれてやって来るのです。

また、代謝(細胞の生命活動)に必要な酸素や栄養も血液によってもたらされますし、老廃物(細胞から出る不要物)は血液の流れによってその場所から運び去られます。

 

鍼やお灸をした後、皮膚面がポッと赤くなることをご存知の方は、察しがつくかと思います。

刺鍼、施灸した部位の血流は盛んになるのです。(血流の改善は、広く全身性に起こることもあります。)

よって、患部や全身の「血行を良くする」と、「組織の再生や代謝の促進が起こりやすくなる」ことから、「血行促進は患部の治癒につながる」とご理解頂きたいと思います。

鍼や灸が、直接の細胞に働き掛け、再生や代謝の促進を命令することはできなくても、「血液を豊富に送り届けることで体の自己治癒能力の手助けになる」。

それが、鍼灸治療に於ける、血行改善の意義であると言い換えることができます。

 

今後も、鍼灸や健康についての素朴な疑問に、分かりやすくお答えする豆知識を連載してゆきたいと思います。

ということで初回は、これまで!

 

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